ゼツメツ少年/重松清 あらすじ 感想

欲しい本が溜まってます。あれもこれも欲しい病です。

インスタを始めてから嬉しいことに、気になる本にたくさん出会えました。

本好きさんたちが紹介されてる本や、おすすめですって教えていただいた本。

片っ端から買っていってるんですけど、それでもまだ欲しい。ほんとに病気。

でもこの病気は全く煩わしくないので、どんどんおすすめを教えてくださいね。お願いします。





重松清 「ゼツメツ少年」 あらすじ・感想

ゼツメツ少年 (新潮文庫)





夏休み期間中、“読書感想文”というキーワードでブログを訪れてくれる方が多くて。

本のタイトルや作家さん名プラス、“感想文”、というキーワードとか。

きっとみなさん、読書感想文の本探し、または例文とか参考になる感想とかを求めて検索かけてるんだろうなと思っていました。

ここに辿り着いてさぞがっかりしたことでしょう。なんかすみません。

で、その中でダントツ多かった検索ワード“重松清”です。

あー、はいはい。わかるわかる。なるほどね。

みんな重松清さんを求めてるんですね。夏だもんね。←



まずあらすじから。ネタバレなしです。

「センセイ、僕たちを助けてください」
ある小説家のもとに、手紙が届いた。
送り主である中学二年のタケシと、小学五年の男子リュウに女子のジュン。
学校や家で居場所をなくした三人を、「物語」の中に隠してほしい。
その不思議な願いに応えて彼らのお話を綴り始めたセンセイだったが―。
想像力の奇跡を信じ、哀しみの先にある光を探す、驚きと感涙の長編。
毎日出版文化賞受賞。

「BOOK」データベースより



「読書感想文=重松清」みたいな方程式が出来上がっちゃってますよね。

こんな言い方するとあれなんですけど、普段本を読まない子ほどこの方程式に導かれるんじゃないかな。

重松清書いときゃ間違いないだろ、みたいなね。

わたしの勝手な想像ですけど。(謝れ)



ではここから感想を。ネタバレなしです。

この本はいつも以上にすごかったです。(語彙力)

結構ダメージくらいました。

あらすじやタイトル、表紙から、てっきり青少年向けの重松作品だと思っていた。

このブログで書いてきた重松作品の記事はだいたいがそうだし、読むのもそういうのを選んできた。

重松さんの“大人向け”の本(分類は私基準です)って結構しんどいし、重松さんの描く少年少女のリアルのほうが惹かれるし。

今回の作品も、登場人物の子どもたちが最後は前を向いてすすんでいけるような、光が見えるようなお話だと思っていました。

でもちょっと、どうやらわけが違いました。

まず、とにかく構成が結構ややこしい。わざとだと思うけど。

現実、物語、想像。どこからどこまで、っていう線引きがすごく曖昧。

この本を書いたのは重松先生だけど、作中の物語を書いたのは誰か?

そもそもこれは物語なのか、手紙を受け取ったセンセイは誰なのか。だいぶややこしい。

でも、実はこれは巻末のあとがきを読めば解決するんです。

大切なのは、このややこしさがきっと計算されたもので、作品の世界観を創ることに一役買ってるってことです。

ここでいつもの注意書きを入れておきますね。

個人の感想です。全部私見ですので、正解不正解はわかりません。

話を戻しまして。

そういうややこしい世界にグイグイと引っ張られ、「想像か現実か」の境目がわからなくなり、なんだかとても体力を使った。

途中から物語の色が確実に変わり始め、胸がざわざわしてくる。

とても嫌な予感がページを捲るたびに大きくなり、いやいや、これは重松作品だぞと謎の言いきかせでそれを振り払おうとするんだけど、どうにもうまくいかない。

そういう心地悪い“予感”が終盤はたびたび襲ってくる。

そうやって心がぴったり物語の世界に寄り添ってしまって、真実にすごく打ちのめされた。

そして、自分が身を置いているのは決して物語の外ではなく、現実世界なんだと実感する。

現実世界には、この本の中にあるたくさんの孤独と哀しみ・痛みやどうにもできないリアルが溢れている。

普段、そこから目をそらしがちの読者に、この本は真っ向から“現実”をつきつけてくる。

さっきあとがきのことに少し触れたけど、私はこの“あとがき”にだいぶ救われた。

正真正銘、重松先生が書いた“あとがき”。

これがなかったら、物語の世界から戻ってこれなかったかもしれない。

とてもとても不思議な作品。でも芯の部分はやっぱり重松作品だった。

いじめも暴力も、そして自殺も。絶対に許さないぞっていう頑ななメッセージがありました。

ページ数もそこそこあるし、決して明るいお話じゃないけど、ぜひ読んで欲しいなと思います。

重松作品は間違いないし、読むことできっと自分の糧にもなるので。

来年の読書感想文はこれで決まりですね。ぜひ。

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