私の男/桜庭一樹 あらすじ 感想

先日のオウンゴールに泣きました。
敵チームながら残酷でしたね。
もうすぐ始まる決勝戦も観ますよ~。





桜庭一樹「私の男」 あらすじ・感想

私の男 [ 桜庭一樹 ]


第138回直木賞受賞作です。

これは直木賞受賞っていうだけで手に取りました。
何の前知識もなしに読んだので、ちょっと途中で何度か吐きそうに(コラ)なりました。

ママ友なる方達に、おすすめの本を聞かれることがあります。
女の子のお母さんには、東野圭吾の「秘密」と、この「私の男」は絶対すすめません。(個人的な意見です)
私自身、子どもが女の子だったら、吐きそうどころか吐いたかも。
読む人を選ぶ作品だと思います。
完全にフィクションだと割り切れたらいいんですけどね。

あらすじを。ネタバレなしです。

落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳吾は、腐野花の養父。
孤児となった十歳の花を、若い淳吾が引き取り、養子となった。
そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から二人の過去へと遡る。
内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く第138回直木賞受賞作。

文庫本裏より。

吐きそうだの失礼なこと書きましたけどね、結論から言います。
良かったです。(下手くそか)。

内容を褒めるわけにはいきませんが、完全に本の世界に引きずり込まれて、
読み終わって1週間はなんとも言えない暗い気持ちを背負っていました。
これですよ。わたしが読書に求めるものは。(スルーしてください)


ここから感想を。ちょっとしたネタバレがあるかもしれませんのでご注意ください

この本の面白いところは、あらすじにもあるように物語が遡っていくところです。
第一章、大人になった花が結婚する話から始まり、
孤児になった花を淳吾が引き取るという最終章で終わります。
作中の回想パートとかで昔の話が挟まれることはよくありますが、
この作品はページを捲れば捲るほどに時間が巻き戻され、結末は第一章にあるという不思議な構成。
この構成だからこその読後感かなぁと思います。

まず養父の淳吾
家族を失った花を、周りの反対を押し切って引き取ります。
花を自分のものだと言ったりして、そしてあんなことしちゃうんで、その為に引き取ったのか?と勘ぐりたくなりますが、
ちょっとニュアンスが違うんですよね。
それがしたくて引き取ったわけではなくて、結果的にそうなったと言いますか。
許されることではないですけどね。
そんな単純なことではないのです、この人の闇は。

淳吾は花に、「お前は血の人形だ」と言います。
淳吾が求め続けたものは、もう花の中にしかなかったんだなと思いました。
そして、花もそれと似たようなものを求めていたんでしょう。
それを与えてくれるのが、お互いにお互いしかいないし、
それを確認する方法が1つしかないし。そこに何の疑問も二人は持っていないんですよね。
なんかそれがますます、救いがなくて。二人の救われる方法に救いがない。無限ループ。

養父との背徳的な関係に終止符を打って、誰もがうらやむ相手と結婚する第一章と、
悲惨な出来事から家族を失い養父に引き取られる最終章。
こう書くと、第一章でやっと花は真っ当になったと思うのですが、実際はどうなんでしょうか。

最後の1行、まだ幼い花の決意が、結末を知って遡ってきたわたしにはとても眩しくて、悲しかったです。

花にとって、生きていく「光」になったのは、どちらの瞬間だったのでしょうか。

さて、この作品は2014年に映画化されました。
わたしはまだ観てません。勇気が必要。

キャストについては、浅野さんじゃ少しおじさんすぎない?とも思いますが、だいたいイメージ通りなので、観てみたい気もしますね。
また観たときにはぜひ感想を書かせていただきます。
wowowさんで放送されることを祈ってます。wowowユーザーなんで。(しつこい)

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