失はれる物語/乙一 あらすじ 感想

ワイシャツのアイロン掛けが億劫です。面倒ですよねー。
旦那がスーツ出勤なんで、毎日ワイシャツを着ていきます。
必然的にアイロン掛けもほぼ毎日やることに。何年続けても慣れなくて、とっても面倒。
形状記憶なんて謳っているワイシャツさん、なかなか記憶してくれないけどどういうことですか?





乙一「失はれる物語」 あらすじ・感想

失はれる物語 [ 乙一 ]


乙一さんの短編集。シンプルなのに凝った表紙も好き。

わたしのお気に入りの”あとがき”が今回ないんですけどね。
表題作含め7作収録されています。
短いものもありますが、読み応えたっぷりです

まずあらすじから。ネタバレなしです。

目覚めると、私は闇の中にいた。
交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。
残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。
ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。
それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。
表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、
書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。

文庫本裏より

「Calling You」は、少し前に『きみにしか聞こえない』というタイトルで映画化されています。
わたしは原作しか読んでいませんので、そちらのみの感想になりますが、
切なくて素敵な物語だったので、機会があれば映画版も観てみたいです。

ここから感想を。ネタバレなしです。

乙一さんの考える設定っていちいちわたしのツボをついてきます。
ありきたりだったり漫画的だったり突飛だったり、いろいろありますが、
使い方が好きです。描き方が好きです。つまり乙一さんが好きということです。

収録作品全ての感想を書いていくと長くなるのでいくつかだけ。
まず表題作の「失はれる物語」

これはわたしが読んだ乙一さんの作品の中で、1番辛いお話だと思っています。
乙一さん特有の楽しい描写もでてきません。徹底して悲しい。
だからと言って絶望の言葉ばかりが綴られているわけじゃなくて、
妻が奏でるリズムの描写なんてすっごく美しくって、だから余計に悲しい。

50ページにも満たない短い物語なのに、永遠の暗闇がそこにある。
主人公と一緒に”無”の空間に取り込まれてしまいそうな気持ちになってしまった。
なんかあの空気感を思い出すだけで胸が重苦しくなる。嫌いとかじゃなくて。

そして4番目に収録されている「手を握る泥棒の物語」
こっちはちょっと愉快なお話です。楽しい描写もあるしオチも好き。
主人公がおバカで、乙一さんが描くおバカな主人公はだいたい愛されキャラです。

その次の収録作、「しあわせは子猫のかたち」も好きです。
一作目と同様、少し不思議な設定だけど、ミステリー色が少し強め。

この本の中で1番、情景描写が切なくて美しくて、読んでいてなんていうのか、
もう感無量ですって気分を味わえました。伝わるかなこれ。無理か。

最後に収録されているのが「ウソカノ」
これは内容どうこうじゃなく、”あとがきにかえて”という一文が添えられてまして。
あとがきー!!あとがきないのかー!!と、相当ショックを受けました。
しつこいようですが、乙一さんのあとがき、大好きなんで。

他の収録作も全部楽しめました。先に書いたように、読み応えあります。

全部の色が違うから、だいぶお腹いっぱいになります。
ぜひ読んでみてほしいです。お腹空かせた状態で。←

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