天使のナイフ/薬丸岳 あらすじ 感想

ブックカバーは使いません。
表紙も楽しみたい派です。




薬丸岳「天使のナイフ」 あらすじ・感想

天使のナイフ [ 薬丸岳 ]



第51回江戸川乱歩賞受賞作です。
◯◯賞受賞作という表記に弱いです。自分にとって新しい作家さんの作品への入り口は、だいたいこんな感じ。

この本は確か、まだ次男が小さい時に読んだと思いますが、内容が内容だけに辛かったです。

 

ざっとあらすじを。ネタバレ無しです。

主人公の桧山貴志は、4歳になる娘と二人暮らしをしています。
ある日、店長として勤めているカフェに刑事が二人、桧山を訪ねてきました。
そのうちの一人、三枝は、四年前の事件を担当していた刑事でした。
四年前、まだ生後5ヶ月の娘の目の前で、桧山の妻は殺されました。
犯行に及んだ三人はいずれも13歳の少年だったために、罪に問われることはありませんでした。
三枝の話によると、四年前の犯人の一人が殺されたということ。
桧山は疑われる立場になったのです。
その後、残りの少年たちも殺されたり命を狙われたりし、桧山は世間からますます疑われていきます。
少年たちに何が起こっているのか、あの事件後、少年たちは更生したのか、
そもそも更生とは何なのかー。
そして、なぜ妻は殺されなければならなかったのか。
桧山はそれを知るために、関係者らを訪れ話を聞き、自分なりに「四年前」と「現在」の事件について調べます。
真相に近づくにつれ、桧山はこれまで知らなかった妻の過去と真実を突き付けられることになります。

と、なかなか重めのお話です。

この作品、江戸川乱歩賞受賞作と書きましたが、その年の候補作の中で、
ぶっちぎりの受賞だったそう。
読めば納得かと思われます。

 

ではここから感想を。ネタバレ無しです。

この作品のテーマと言える、少年犯罪と少年法。
あらすじや作品を読み始めの頃は、桧山の妻が殺された四年前の事件だけが、
それを扱っているのかと思っていました。
しかしそんな単純に描かれてはいません。
いくつもの少年犯罪が出てきます。そしてそれが複雑に絡み合っています。

主人公の悲痛なセリフ。
「国家が罰を与えないならーー」
この言葉に尽きます。(復讐良しとしているわけではありません。)
少年犯罪の犠牲となった被害者遺族や関係者なら、みんなこう思うんだろうな。
わたしだって、人の親ですから。
もしその立場になったら、なんて考えたくもない状況ですが、だけど絶対に主人公と同じセリフを言うでしょうね。

現実社会でも問題になっていますが、少年法の在り方をそろそろ考え直してほしいものですね。
本腰入れて。

さてこの作品は、2015年の2月にwowowの連続ドラマw枠で、ドラマ化されました。
もちろん観ましたよ、wowowユーザーなんで。(言いたいだけ)

主演は小出恵介さん。父親役を演じる歳になられたんですね。
妻の母親役は若村麻由美さん。
この女優さん、同時期に地上波のドラマにも出られていたんですが、
全く正反対の役を見事に演じられていました。
旦那なんて、この人あの女優さんだよって教えたらすっごい驚いていた。

 

ではでは、ドラマ版の感想も併せて書いていきます。

原作にほぼ忠実でした。
ドラマや映画って、オリジナルのものはオリジナルで楽しみたいけれど、
原作がある場合は、できれば忠実に映像化してほしいです。個人的に。
その点では大変満足。

wowowってドラマ中にCM入らないんで、きっちり1時間弱のドラマを楽しめるんですよね。
全5話でしたが、文庫本400ページ超えのお話の大事なエピソードをほとんど削らず映像化されていました。
文章とはまた違う臨場感や切なさがありましたね。

でも一つだけ言わせてください。

ひょっとしたらネタバレに繋がるかもしれないので
まだ見てない・今度見たいって方は気をつけてください。

ドラマに出ていた千葉雄大くん。
イケメンの無駄遣いじゃぁありません??
きっとあれなんでしょうけど、この登場人物キーマンか!?
って思わせるためなんでしょうけどね。
まぁね、好きだから千葉くん目当てで見てましたがね。
あくまで個人の意見です。

 

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