贖罪/湊かなえ あらすじ 感想

台風で学校がお休みになりました。もちろん幼稚園も。

3連休明けの火曜日。朝から警報4つ。大雨・洪水・暴風・波浪。まじか。

こちらの地域の小学校は少しややこしくて、警報で休みになるときは条件がついてます。

7時の時点で、「台風に伴う」「大雨または暴風警報」が発令中のとき。

つまり、なんでもない日の大雨・暴風警報では休みにならないし、台風による洪水・波浪警報でも休みになりません。

しかも、台風がきていても遠すぎると却下みたいなさらにややこしいボーダーラインが設定されている。

そもそもうちの地域では地形的に台風直撃が滅多にないので、まぁ休みになるなんてことそうそうないと思っていました。

そんな油断に満ちた火曜日。(←?)警報が4つも。

え、これは台風に伴う警報?台風のこの位置は近いの?遠いの?あれ、今日休み?どっち?今何時?(おい)

みたいなひとりプチパニックを起こした私の傍らで、携帯がメールを受信。

“本日は臨時休業です”(学校なのに“休校”じゃないんですね、不思議。)と学校から。

そう、あんなにややこしい“警報条件”を提示し難しい自己判断を迫ったくせに(勝手に陥っただけ)最終的にメールでお知らせしてくれるっていうね。これが優しさなんですね。





湊かなえ 「贖罪」 あらすじ・感想

贖罪 (双葉文庫)

ここ何日か、湊さんの「望郷」の感想記事に何故かアクセスが集中していまして。

(ええ、こんなずぼらな私でもアクセス解析くらいはするんです)

気になったので調べてみたら、どうやら「望郷」がドラマ化されるみたいですね。

それでみなさん、あらすじやネタバレを確認しにきてくださったようで。

参考になってますでしょうか?ほぼ愚痴みたいなブログなんで。

そんなわけで今回の感想記事にも湊作品を選びました。(お察しの通りこじつけです)



まずあらすじから。ネタバレなしです。

15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。
直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。
娘を喪った母親は彼女たちに言った―あなたたちを絶対に許さない。
必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。
十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?
特別収録:黒沢清監督インタビュー。

「BOOK」データベースより



これはWOWOWさんで放送していたドラマ版も見ました。

キャスト陣がぴったりで豪華。

せっかく各話でエピソードをまとめていたのに省かれている部分が残念すぎました。

そして終盤、何故か足しに足された不要な部分。話変わってる。

映像化の際に手を加えるのが悪いとは言わないけど、話が変わってくる省き方・足し方だけはしてほしくないです。

ほら、また愚痴が始まった。気を抜くとすぐ出ちゃう不満。



ここから感想いきます。ネタバレなしです。


イヤミスの女王の本領発揮作品ですね。

個人的には、「告白」より後味悪いと思っています。

「少女」とか「Nのために」なんて、この作品の前では生温くさえ感じちゃいます。(私見です)



15年前に殺害された女児の母親と、当時女児の友だちだった、4人の女性。

各章それぞれの視点で“現在”と“過去”が語られていきます。

事件があった当時は語られなかった“新しい証言”と、かつて娘の友だちだった少女たちの“現在”。

あらすじにもある母親の言葉はまさに十字架。いや、呪詛だ。

のちに“悲劇の連鎖”を生む、呪いの言葉。

私も子を持つ親なので、あの時あの状況であの言葉を放った母親の気持ち、わからないとは言わない。

誰しもいつも強く正しくはいられないし、振り切った憎しみ悲しみ怒りの前ではそんなもの無力だし。

時が経ってからじゃないと気付かなかったり、向き合えなかったりすることもあるだろう。

背負わされたほうと、背負わせたほう。

流れゆく時間の中で辛さが増すのは、間違いなく前者。
(この作中の状況に限定しての話です。そしてもちろん私見です。)

両者の感覚の違い、差が、湊さんらしく描かれていたなぁと思う。

お互いがお互いを少しでも思いやれたら、もしかしたら、両者間にあるその溝がちゃんと交わり埋まる時が来たかもしれない。



湊さんが描く登場人物って、かなりズレてる。で、本人(登場人物)はその自覚はないからよけい狂気じみてる。

湊作品(に登場する人物)の前では、「当然」とか「当たり前」とか「普通」が別の形をしているんだなっていつも思う。

自分の感覚と相手の感覚が違うということを、大人なら、もしかしたら10代であっても、みんな無意識に理解していることだと思うのに、湊作品に出てくる主要人物は、それに見向きもしない。

そこに悪意はないけど、相手への思いやりも優しさだって1ミリもない

自己満足で、独りよがりで、自分の基準で他者の感覚も測り、確かめもせずに決め付けちゃう。

そんなズレた感覚が、15年前の事件のすべての元凶だったと思う。

って、そこに辿り着くまでと辿り着いてからの胸くその悪さといったら。

なんかさ、憎悪や悪意にまみれた感情で起こるものより、無邪気な感覚のズレが招くもののほうがより胸くそ悪いですよね。

詳しく書くとネタバレになっちゃうんで、すっごくわかりにくい表現で申し訳ないけど。

とにかく、終盤これでもかってほど胸くそ悪い真実をたくさん突きつけられるので、イヤミス大好きさん(たくさんいるはず)にはたまらないはずです。

湊さんの“イヤミス”って、とことん嫌な気分になる要素やエピソードを羅列しているだけとは違う。

なんだか不覚にも心が切なくて痛くなる、ほんの少し、ほんとに少しだけの“わかる”感情がそこにあって、道を踏み外せば一転してそこへ堕ちちゃうような、紙一重っていうのか、隣り合わせっていうのか、うん、全く上手く伝えられないのでごめんなさい。

とにかく、考え抜かれた緻密な“イヤミス”って感じが好きです。

ただただグロくて胸くそ悪くて頭おかしいような、そんな雑なことしない(?)ので好きです。

気になるかたはぜひ読んでみてください。(このブログではお決まりの薦めかたです。)

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