何者/朝井リョウ  あらすじ 感想

家入レオちゃんの新曲、最高だなぁ。リピートしてます。
彼女の、歌詞にでてくる言葉の選び方が好きです。
”思うままに色付いてくと思ってた”
”まるで空を歩いてるみたいな日々”
素敵だなぁ。




朝井リョウ「何者」 あらすじ・感想

何者 (新潮文庫)



「桐島、部活やめるってよ」でデビューされた若い作家さん。
桐島は映画を観ました。

この作品は第148回直木三十五賞受賞作です。

ではあらすじから。ネタバレなしです。

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。
光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。
瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、
理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。
だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。

この本はですね、子供達と本屋に行っていた旦那から電話があり、
何か欲しい本ない?という不意打ちの優しさに対して、咄嗟にリクエストしたものです。
まさかね、欲しかった新作本は最近まとめてネットで買ったよなんて言えませんよね。

タイトルと直木賞受賞作ということしか知らなかったので、軽い気持ちで読み始めましたが、
こういう作風だとわかっていたら読んでいなかったかも。
いや、桐島を思えば想像ついただろうに。
あ、でもまさかミステリーだと思っていたなんてことはないですよ。それはちゃんとわかっていました。

とにかく感想です。ネタバレ少々ありです。

とにかく読み進めるのがつらかった。内容としては全く重いものではない。そういうつらいではない。

わたしはこういう、まさに自分や周りが「何者」か?を読者に突きつけてくる本が好きじゃない。
だから辻村作品も肌に合わない。人間観察の仕方がそっくりだった。

物語は、主人公の拓人の一人称で進んでいきます。

もうね、拓人が人を観察するわするわ。特に、友人を通して出会った理香と隆良の観察をね、する、する。
確かに二人とも、ちょっと鼻につく感じはする。そしてこういうタイプの人間はそこらじゅうにいる。
何も就活中で自分と闘ってる世代に限ってじゃなく。

そして拓人の観察は的を得ている。だからはじめのうちは、こちらの気持ちを代弁されてすっきりもする。
でもだんだんだんだん、それも結構早い段階で、拓人の”人間観察”も鼻についてくる。
いちいち棘のある表現で人を語る。でも口にはしない。ひたすら観察。
めっちゃストレス溜まってくるんです。

そうやって人を、簡単に言えばその人の本性を見抜いた気になって観察しているきみ、
きみも相当イタイヤツじゃないかって。

でも終盤、残り50ページくらいでしょうか。
見透かしていると思っていた相手に、たぶん1番バカにしていた相手に、今度は拓人自身が「とっておき」を突きつけられる。

そこからはどんどんページ捲りました。すっきりとまではいかないけど、良かったなと思えた。

序盤~中盤にかけての主人公に対する読者のストレスは、きっと作者の思うままだったんでしょう。
まさに何度も突っ込みましたからね。
偉そうに分析しているお前は「何者」なんだよって。

登場人物みんな好きになれなかった。良い奴みたいに描かれている光太郎や瑞月も。

これは登場人物と同世代、もしくはこれからその世代になっていく人たちが読むべき物語なんだと思う。

わたしには体力がない。これを読んで、自分や何かと向き合う体力がないわ
今の自分なのか、過去の自分なのか、わからないけど。

こういう、いわば探りあいみたいな、繕い合いみたいな、暴き合いみたいな。
こんな人間関係はわざわざ本で読みたくない。

何回も書いてきたけれど、わたしが本を読むのは現実逃避したいからなんです。
自分とはかけ離れた世界、かけ離れた登場人物に出会いたくて本を読む。
そこで別の自分になりたくて本の世界に逃げたい。

だからこういう、特別なことは何も起こらないような”日常”をベースにして、且つ人間を語る物語が苦手だ。
なんかすっごい疲れた。

やっぱり自分のスタンスに合った本選びをしなきゃですね。作品と作者さんに失礼ですもん。

辛口になってしまいましたが、個人的な意見です。

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