長い長い殺人/宮部みゆき あらすじ 感想

今年こそ年間100冊読みたいです。抱負。

昨年の読了本数は80冊そこそこでした。うーん、おしい。

仕事を始めたりで後半ちょこっとペースが落ちた。

おかげで積読本が充実してます……。幸せ。

どれにしようかな~って家で選ぶ本が多いのは幸せなんです。

最近新しい生活リズムにもやっと慣れてきたので、今年こそ100冊読むぞ。





宮部みゆき 「長い長い殺人」あらすじ・感想

長い長い殺人 (光文社文庫プレミアム)





大きな本屋さんに行きました。

お気に入りの本屋さんなんだけど、旦那の地元にあるので帰省したときにしか行けない。

品揃えが豊富でずらーっと文庫が本棚に並んでいるし、ポップでいろんな作品を取り上げ紹介してくれているので、もう本好きにはたまらんお店なんですよ。

で、この本もあるコーナーで目についた作品。



とりあえずあらすじから。ネタバレなしです。

轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。
事情聴取を始めた刑事は、森元の妻・法子に不審を持つ。
夫を轢いた人物はどうなったのか、一度もきこうとしないのだ。
隆一には八千万円の生命保険がかけられていた。
しかし、受取人の法子には完璧なアリバイが…。
刑事の財布、探偵の財布、死者の財布―。
“十の財布”が語る事件の裏に、やがて底知れぬ悪意の影が。

「BOOK」データベースより



宮部さんの作品ってあんまり読んだことがない。

宮部作品に手を出そうにもとにかく数が多いのでどれからいこうかって感じで、いつもそこで終わっちゃうんですよね。

で、某大きな本屋さんで見つけたこの本。

宮部作品でもタイトルを聞いたことがなかったのと、なんだか物悲しい表紙と、裏のあらすじで即買いに至りました。





ではではここから感想です。ネタバレはもちろんなしです。

これはね、面白かったです。うん。満足。

物語自体ももちろんだけど、まず語り口が斬新で楽しかった。

あらすじに書いてますけど、視点は財布です。

事件に関わりのある人物たちが持っているそれぞれの財布が、持ち主の代わりに語るという珍しい構成。

十通りの個性があって飽きずに最後まで楽しめます。

そもそも人物であっても、ひとつの物語の中で10人のキャラを文字だけで書き分けるってなかなか高度なんじゃないかと思う。

それをいろいろ制約が出てくる“財布(モノ)”でやってのける宮部さん。

制約をきっちり守った上での“語り”なので、違和感や矛盾にもぶち当たらないので躓かないんですよね。

ぐいぐい物語の中に引き込まれていくには、読んでいて“躓かない”は絶対条件。

ここが揺るがない上に、斬新なアプローチの仕方でどんどん想像力を掻き立てられるのでもう一気読みするしかないです。参りましたよホントに。(歓喜)

事件の謎解きに関してはまぁその、あれなんだけど(察して)、楽しむポイントはそこ以外にあると解釈してますので全然問題なし。(個人の意見です)

推理小説を楽しみたい方には物足りないと思います。

人間の目から見たこの事件を、このページ数で語られても退屈だっただろうなと思う。

それをこの手法にすることで、エンタメ性というか……単純な“面白み”を格段にアップさせているんじゃないかな。

読んでいると自分が財布になった気分になる。

臨場感や危機感、焦燥感。

見聞きはできるけど物言えぬ財布だからこそ、それをより感じ取ることができると思います。

やっぱりあれだな。

大型書店のおすすめ作品なだけはあるよね。(なんか違う感)

ちなみに最初にちょっと触れた、なんだか物悲しい表紙は、本編を読むことでただただ悲しい表紙へと印象を変えました。

こういう演出は好きです。今回のはとっても切ないけど。

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