永い言い訳/西川美和 あらすじ 感想

びっくりするくらい忙しいです。時間がほしい。

ちょっと時間的余裕のない生活を送っているうちに更新がまた滞ってしまいました、反省。

別にやることがたくさんあるわけではないんだけど、時間の流れが異常に早い。

仕事を入れすぎなのはわかってるんだけど、やっぱほら、元気なうちに働いておきたいし。

正社員じゃないので調整はできるんですけどね、でもやっぱほら、元気なうちに働いておきたいし。(2回目)

まだまだ忙しい日は続きそうです。なんとか乗り切りたい。

もうすぐこども達は夏休み。体力温存しておかなければ。





西川美和 「永い言い訳」 あらすじ・感想

永い言い訳 (文春文庫)

初読み作家さんでした。

ミステリーじゃないのでけっこう積んでる期間が長かったんですが、もっと早く読めばよかったです。

とってもお気に入り。



ではまずあらすじから。ネタバレなしです。

人気作家の津村啓こと衣笠幸夫は、妻が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。
悲劇の主人公を装うことしかできない幸夫は、妻の親友の夫・陽一に、子供たちの世話を申し出た。
妻を亡くした男と、母を亡くした子供たち。
その不思議な出会いから、「新しい家族」の物語が動きはじめる。

「BOOK」データベースより



興味を持ったきっかけは映画版の予告

本を読み終わったあとに某レンタルビデオ店に走り、ちゃんと映画版も観ました。

ので、映画版の感想と併せて書いていきます。





ではでは。ここから感想です。ネタバレなしです。

先に映画のほうから。

小説→映画化の流れにはかなりうるさいわたしですが(ちゃんと自覚ありますよ)、この作品に関しては何も言うまい。

というのも、この小説を書かれた西川さん自身が映画版の脚本も監督もされているからです。

誰が何を言えようか。

まぁでも率直な感想として、やっぱり小説版のほうが詰まっていて好きですね。(結局言ってる)

主人公の心の揺れとか、映像じゃどうしても限界があったりするし。

二時間少しの中で語られるものの倍は軽く描かれているので、もし映画版しか観ていないという方がいましたら全力で原作もおすすめしたいです。

映画の主演は本木雅弘さん。めっちゃよかった。笑わせていただきました。

映画の感想って言ってもこれくらいになっちゃうんですが。決して手抜きではない。

結局原作との比較みたいにしかならないので、ここからもう小説の感想へ移行していきましょ。

まず初読み作家さんなので、文章の印象を書いておきます。

素敵。好み。もうそれに尽きるわ。

この作家さんの描写、とても魅力的でした。

中身どうこうの前に、この描写を味わうために他の作品も読んでみたいと思ったくらい。

すぐに他作品調べてポチりましたよね。ネットショッピングばんざい。

読書好き、活字中毒のわたしの欲求を満たしてくれる大変魅力的な描写でした。

すらすら読みやすいながらも、文章一つ一つにユーモアや情報量がギュッと詰まっているんですよね。

だから、1行また1行と読み進めていくたびになんか胸がいっぱいになるんです。

肌に染み込んでいくというか、身体中が素敵な描写で満たされていく感覚が心地よくって、いつまででも読んでいたくなりました。

次にストーリーですが、こちらもまた大変良かったです。(急にざっくり)

まぁあんまり詳しく書くのが好きじゃないのでざっくりを保ったままいきますね。(何の宣言)

とりあえず、「突然妻を亡くした夫の物語」と聞いておよそ想像するストーリーとは少しかけ離れていると思います。

愚かで子供みたいな主人公の、だらだら続く“言い訳”のお話。

きれいごとも正論もなく、ただただ素直な気持ちが逆に清々しかった。

こんなに嫌みのないクズ男(こら)を描けるなんて西川先生すごい。

主人公だけじゃなくて他の人物の視点も入るので、“完璧な妻を持った劣等感だらけの夫”の姿がくっきり浮かび上がるシーンがあって。

クズ男(やめなさい)に不覚にも同情したし妙に納得もした。

どの人物も一方向からだけじゃなく、いろんな視点から見ることができるのもまた楽しい。

もうあんまり書いても上手く褒められる自信がないので、とにかくとにかく大変良かったということだけ伝われば幸いです。

ミステリー以外だと退屈しがちなわたしですが(知らん)、この本はほんとに夢中で読みました。

ベタベタな死別もののラブストーリーでもなく、単純な再生ストーリーでもなく。

泥臭く愚かな人間味が溢れつつも少しのロマンチックさも兼ね備えた秀作でした。(個人の感想であり好みでもあります)

この作家さんの本を片っ端から読んでいこうと思います~。皆様もぜひ。

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