モンスター/百田尚樹  あらすじ 感想

夏休みがあと一ヶ月もあるという現実を、受け止めきれません
わたしの華奢(え?)な両腕じゃ到底無理。
もう毎日兄弟の荒ぶりかたが尋常じゃない。
ブログ書いてないで相手してやれって感じでしょうか。
なんと、相手にされてないのはわたしのほうです




百田尚樹「モンスター」 あらすじ・感想

モンスター (幻冬舎文庫)



永遠の0が大ヒットしていた当時、それではなくこの本を手に取ったわたし。
ひねくれてますね。

まずあらすじから。ネタバレなしです。

田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。
彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。
思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた 未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。
そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった——。

文庫本裏表紙より。

百田さん、「醜い顔」の描き方が容赦ない。手加減なし。
そこまでしないとこの話は成り立たないのか?と思ってしまう。
ただ作者に都合がいいだけのような気がする。ここまで醜ければ、その後の展開も描きやすいもの。

すでに辛口になってますが、個人の主観で書いてます、よろしくお願いします。

ではここから感想を。ネタバレなしです。

容姿に恵まれずに生まれた和子は、小学校で男子に「バケモン」扱いされたり虐げられたりの幼少期を過ごします。
そんな和子にも思春期は訪れます。先輩に恋したり、初恋の王子様に再会したり。

けれど和子は、自分の外見がただの「ブス」ではなく「醜い」ことを自覚しています。
それでも抑えられなくなった気持ちは、歪んだ形となって和子を駆り立てます。

そうして和子はある「事件」を起こし、とうとう「モンスター」と呼ばれるようになり、町を追われる。
こんな状況でも家族からの愛情があれば、彼女の人生は違ったものになっただろうに、
和子は家庭環境も最悪です。

百田さん、どこまでも和子を甘やかさない。

あんまり詳しく書いちゃうとネタバレに近いものになっちゃうので、その後の展開は書きませんが、
想像できる結末でしたね。

短絡的とかありきたりとかではなく、
ここまでの和子の境遇、人生を思うと、というか百田さんの徹底された彼女へのとことん具合からして、
まぁそうなるよねって結末で、なるようになった感しか残らなかった。

決してつまらない作品だったわけではないです。
そこに辿り着かなきゃ終わらないよなぁっていう、どうにもならないやるせなさがありました。

なんだかなぁ。

見た目か中身か、なんてテーマじゃないですよね。
ここまで酷い外見で描かれたら、大切なのは中身でしょうなんて言えないし、
そもそも和子の内面もそうとう歪んでいた。
そうさせたのは周りなんだろうけど。

途中、和子が「どうしてそっとしておいてくれないの」と思うシーンがあるんです。
なんで人間って他人を攻撃しなきゃいられないんでしょうね。わざわざ傷つけたがる。
どっちがモンスターだって話ですよ。

何回も言いますが、個人的な感想です。

あと、文章は一文があっさりしていて淡々とした印象。
その淡々さが和子の狂気や周りの悪意を際立たせていたかもしれません。
個人的には細かい描写も好きなんで、物足りない感じもしましたが。

「モンスター」って、悲しい響きでした。この物語では特に。

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