迷宮/中村文則 あらすじ 感想

大腸内視鏡検査を受けます。とっても憂鬱。

8年くらい前かな。一度受けたことがあるんです。

検査が辛くないようにって、腕から鎮静剤(眠くなる薬)を入れてくれたんですけどね。

なんっか痛いんですよ、お腹じゃなくて腕が。点滴入れてるとこ。

看護士さんに訴えるもスルーされ。検査が始まるも一向に眠くならない。

目、ギンギン。幸い担当医が上手な先生だったみたいで、検査自体はそんなに痛くなかった。

検査が終わってふと腕を見ると、ぼっこりぶよぶよに腫れている。

そして検査終了後になっていきなりふらふらっと眠気が。

その様子を見た看護士さんが一言。

「すいません、薬漏れてたみたいです~」

だから言いましたやん、腕痛いって。今度は薬がちゃんと入っていきますように。





中村文則 「迷宮」 あらすじ・感想

迷宮 (新潮文庫)





何日か前にある記事がアクセスが集中しまして。

何事かと思っていたら、中村文則さんの「去年の冬、きみと別れ」が映画化されるとのこと。

しかも主演が岩田さん。(知り合いか)

一応、映画公式を貼っておきますね。映画『去年の冬、きみと別れ』オフィシャルサイト

そんなわけで皆さん、原作が気になって検索した結果こんな何の情報もないブログにたどり着いてしまってため息しかないというわけですね、わかります。←誰か否定して

ってことで、中村文則さんの作品を。



まずはあらすじから、ネタバレなしです。

胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。
周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く―。
都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。
唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。
事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。
時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。
善悪が混濁する衝撃の長編。

「BOOK」データベースより



「去年の冬、きみと別れ」が気になった方には、世界観が似ているのでぜひおすすめしたいです。





ではここから感想を。ネタバレなしです。

ページ数が非常に少ないのですぐ読めます。

世界観は独特なので、比較的元気なときに読むのがおススメ。(どういうこと)

とことん落ち込みたい、浸りたいって方にもおススメ。(だからどういう)

上にチラッと書きましたが、「去年の冬、きみと別れ」と空気感が似ているようにわたしは感じました。わたしはね。

そもそもそんなに中村作品を読んでいるわけじゃないので比較対象が少ないんですけどね。

でもこの作家さんに対するわたしの印象はずばり“陰鬱”。

そんな中で「何もかも憂鬱な夜に」よりは、「去年の冬~」よりの作品、世界観かなと。

ただただ陰鬱なだけじゃなくて、ちょっと芸術的な印象というか。

美しい、とまではわたしは言い切れないけど。

世界、空気、人物、それぞれの描写に作者さんの芸術的なこだわりがあるように見えた。

なんかそこらへんが、「去年の冬~」に共通するなと。思いました。

ミステリ要素の部分では、とにかく事件の真相が気になってページをどんどん捲らせてくれます。

そこの“気になる”方向への持って行き方は、独特の世界観と相まってとっても上手で魅力的なんだけど、肝心の真相についてはそんなにこう、驚きがあるわけでもどんでん返しがあるわけでもなく。え、これネタバレじゃないからね。←

ほら、ミステリ的な観点から言うと、ミステリの楽しみ方とか醍醐味っていくつも種類あるじゃないですか。

どんでん返しとか、伏線回収とか、斬新なトリックとか、思いもよらない真相とか。

いろんなミステリ小説があるけど、どこに重点を置いてるかで楽しみ方とか変わってくるじゃないですか。

何の話ってミステリの話だよ。(いきなり)ちょっと脱線に付き合って。

この物語のミステリ要素のお楽しみは、単に結末・真相にはないですよってことが言いたいだけなんです、すみません。

結末にたどり着くまでの過程を楽しんで欲しい、そんなお話です。(うまくまとめた)

この作者さんは“ミステリ小説”を描いているわけではないと思うので、真相にだけ気持ちを持っていって読むのはちょっともったいない。

その事件の真相を暴く過程で、ほんとは隠しておきたい主人公の内面がどんどん暴かれていく。

結局、このお話の重点はその内面にあるので、読む側としてもそっちに意識を集中したほうがどっぷり浸れるんじゃないかな。

とことん人間の闇の部分を描いているので、苦手な人は苦手かも。

少し世界観が違うと、たぶんわたしもダメだったかも。

でも徹底した世界観の中で描かれる闇やら狂気やらは嫌いじゃないし、この作品は徹底していた。

なので不思議な心地よさがあったりして、やっぱりそのあたりにも芸術的センスを感じます。

そしてやっぱりラスト。物語の着地点。ここが一番大事。

揺るがない世界観だからこそより一層素敵に思えた。また中村作品を読みたいな。

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