君の膵臓をたべたい/住野よる あらすじ 感想

タイムリーな本に出逢いました。なんてタイムリーなタイトル。
本屋のランキングコーナーで2位の位置にあったこの本。
ちなみに1位は火花でした。
あまりに突飛な題名なんで、本屋で冒頭をさらっと立ち読み。
タイトルも興味深いですが、ほんの1〜3ページ読んだだけで引き込まれた。
文庫派のわたしですが、この本が文庫化されるまで、おそらく2〜3年。待てぬ。
即買いしました。




住野よる「君の膵臓をたべたい」 あらすじ・感想

君の膵臓をたべたい [ 住野よる ]


まずは、とにかく文章や会話のセンスがどんぴしゃでした。少々軽め。

ではあらすじから。ネタバレなしです。

偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。
病を患う彼女にさえ、平等につきつけられる残酷な現実。
【名前のない僕】と【日常のない彼女】が紡ぐ、終わりから始まる物語。
全ての予想を裏切る結末まで、一気読み必至!

商品内容紹介より

帯に、「読後、きっとこのタイトルに涙する」とあります。
タイトルフェチのわたしにはそれだけで魅力的。

では感想を。ネタバレなしです。

普段ここに書いているのは、今までに読んだ小説の感想と紹介をランダムに書いていますが、
今回はリアルタイムでさっき読み終わったばかりの感想を書きます。
涙で画面が見えないけど頑張ります。

主人公は、名前のない僕。僕の視点で進みます。

膵臓を患い余命1年の桜良と過ごす、4ヶ月ほどの二人の物語がメインなんですけど、
冒頭が彼女の葬儀の話なので、
死んでしまうんだなぁと思いながら読み進めることになります。

ここで一つ言っておきたいのは、
ヒロインが死ぬ=涙なしには読めない、という単純な話ではないということです。

個人的に、そういう物語はどちらかといえば嫌いなので。
この作品の魅力はそこではないし、わたしが泣いたのは彼女が死んで悲しい寂しいからではありません。

彼と彼女の視線の先にあるもの、あったもの。二人が導き出す答えが、素敵すぎました。

現実の高校生とは少しかけ離れているかもしれない。ちょっと二人とも落ち着きすぎている気がする。
ずっとそんなふうに感じながら読んでいたけど、その違和感もちゃんと解消される。
二人の”人となり”が、それぞれの目線を通して読者に伝えられ、
またそういうふうにきちんと相手の”中身”を見つめていた二人の心が純粋で健気で、強かった。

さっきもちらっと書きましたが、この物語はよくある「大切な人が死んじゃう純愛物語」ではありません。
「好き」も「愛してる」も「私を忘れないで」も、
「俺が守るから」や「絶対死なせないから」的な、無謀なセリフも一切でてきません。

それでもしっかり紡がれる二人の間にある「何か」に触れて、胸がいっぱいになりました。

もう「僕」が素敵過ぎたわ。
こういう系統の登場人物って、冷めていたり周りを見下したりバカにしているのが相場なんだけど(偏見)、
そういうんじゃないんだよなぁ。どうって説明できないけど。

彼の考え方や物事の捉え方がしっかり描写されているから、キャラクターに無理がない。

それから、二人の距離がいつもいつも自然だった。
駆け足でもなく、のんびりすぎでもない。
病室の二人の関係性にたどり着くのがとっても自然だった。
自然すぎて当たり前すぎて余計に泣けた。

「君の膵臓をたべたい」
愛の言葉なのかなぁと、タイトルと最初の2~3ページを見て見当をつけていた。
でも。……ネタバレになるんで書きませんが。
そんな単純ではなかった。切なかったけど、やっぱり強い。

残念だった点を強いてあげるとすれば、ラストがうまくまとまりすぎたかな。

夏休みっていうこともあって、感想文用に本を選んでいる学生さんも多いと思われますが、
ぜひこの本も候補にいれてほしい。読みやすいし。重い話でもないですし。

タイトルがタイトルなんで一応言っておきますが、グロテスクな話ではないですからね。

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