イン・ザ・プール/奥田英朗 あらすじ 感想

映画に誘ったら断られました。TUTAYAでいいじゃないかって。
7歳の長男に。
彼の好きなシリーズの新作に連れて行ってあげようと思ったのに。
TUTAYAのほうがいいって。
親としてこれだけは言ってやりたい。
TUTAYAでいう”最新作”は、世間でいう”ちょっと前作品”なんだぞ。
「……そうなんだ」と笑顔で返されました。純粋か。それとも大人かキミは。




奥田英朗「イン・ザ・プール」 あらすじ・感想

イン・ザ・プール (文春文庫)



この本、表紙がなんともシュール。

まずあらすじから。ネタバレなしです。

「いらっしゃーい」。
伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。
色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。
そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。
プール依存症、陰茎強直症、妄想癖……訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。
こいつは利口か、馬鹿か? 名医か、ヤブ医者か?

文庫本裏表紙より。

というね、一人の精神科医の元に受診してくる患者さんたちのお話。
短編集で、めちゃめちゃ軽い気持ちで読めます。(褒めてます)。

では感想を。ネタバレなしです。

最初はけっこう真面目に読んでたんですけどね、途中でバカらしくなりました。良い意味で。

この「イン・ザ・プール」は精神科医・伊良部が登場するシリーズの1作目です。
ちなみにシリーズはあと2作ありますが、どれも軽く読めます。褒めてます。

短編5作、オムニバス形式で収録されています。
それぞれいろんな患者さんが登場し、どのエピソードも患者本人からすれば深刻な症状だったりするんですが、
伊良部先生ったらあっけらかんとしています。

飄々としていたり、もっともらしい言い方でアドバイスをしてみたり、
悩みや症状を改善させるための手段に、とんでもない方法を提案してきたり。
適当に言ってるのか本当に患者を想って言ってるのかわからない。
そしてやたら注射好き。
患者に注射をすすめ、その瞬間を間近で見るのが好き。変態か。

正直、医者としてって次元じゃなく、人間としてどうなの、みたいな人。
どう見たって名医じゃないんだけど、患者さんみんな治ります。
まぁ小説ですからね、都合のいい結末になっても不思議じゃない。

でもふと思う。
伊良部先生、全部計算してるのか?本当は天才なのか?
ね、奥深いでしょ。

けっこう身体張る伊良部先生、自分は絶対にかかりたくないけど、
見てる(読んでる)分には楽しめます。

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