いなくなった私へ/辻堂ゆめ あらすじ 感想

毎週木曜日の楽しみは黒い十人の女です。ドラマです。

バカリズムさん脚本のドラマって面白いので見るようにしています。

水野美紀さん最高ですよね。お腹抱えて笑いましたすみません。

頭から水かけられたりあんかけかけられたり。

でもあの人きっと一番黒いよね?(もちろん物語中の話です)





辻堂ゆめ 「いなくなった私へ」 あらすじ・感想

いなくなった私へ [ 辻堂ゆめ ]

こちらもおすすめしていただいた一冊

最近のわたしの読書タイムは、フォロワーさんからのおすすめ本で支えられています。

そろそろ積読本が不足してきそうなので、またおすすめを催促してしまうと思いますがよろしくお願いします。(恥じません)



ではまずあらすじから。ネタバレなしです。

人気絶頂のシンガーソングライター・上条梨乃はある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ます。
昨夜からの記憶がなく、素顔をさらしているのに誰からも上条梨乃と認識されない状況に戸惑う。
さらに街頭ビジョンには、上条梨乃が自殺したというニュースが流れており…。
梨乃は自分を上条梨乃と認識できる青年・優斗らの力を借り、自らの死について調べだす。
第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作!

「BOOK」データベースより



第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作。

“このミス”文庫の、背表紙のロゴがけっこう好きだったりします。

画像を載っけたりはしないので(そうです面倒くさいからです)、気になるかたはぜひ本屋さんでお確かめください。





ここから感想を。ネタバレなしです。

これはなかなかの不思議設定でした。

生きているはずが死んでいる。死んでいるはずが生きている。

そんなお話です。

謎解きの部分では正直いろんな予想はついちゃいましたが、たびたび登場する異国のエピソード含め、情報の小出し具合(なにそれ)が上手いのと、この手のお話にどんな着地点を用意しているのか、とにかく先が気になり一気読みでした。

やっぱりミステリーは、「先が気になる」っていうのが自分の中ではかなり大切な要素なので、こんな気持ちで読ませてくれると楽しい読書タイムになって満足度も高いです。

文章も読みやすく、描写も表現も癖がないしくどくもないし、描いている部分は細かいところまで気を遣っていて、表現が全部丁寧だなという印象。

この、↑描いている部分はというところが難点で、逆に言えば一切描かれていない部分が雑という問題もあります。

主人公が生きていくうえで現実的に必要になるもの、必ずぶち当たるであろう壁の存在がどこかに追いやられたまま終わってしまって。

不思議設定の物語のスケールから考えると些末なことなんですけど、気になる人は気になる問題だと思います。

まぁ小説だから・フィクションだからで済ませられることではあるけど。

でも途中でそのことについて少なからず触れているし、リアリティを完全に捨てきっている設定・展開でもなさそうだったので、そこの問題が未処理なままだったのはちょっと残念でした。

他の部分はほんとに丁寧に描かれていて、こんなに不思議な設定なのにいろんなことに辻褄が合うという抜け目のなさだったので、ほんと、その一点だけが読者としてすごくもったいない気持ちになりました。

で、この本でわたしが一番好きなのは断然タイトルです。

このタイトルが作中に出てきたときのあの気持ち。なんて表現すればいいでしょうか。(知らん)

タイトルだけを見たときの印象と、作中で前後の文章と一緒に読んだときの印象が全然違いました。

本文中での使い方がなんかすごく意外で、あぁそんなふうに繋がるのかと胸がいっぱいになりました。

何回も書きますが、この作者さんは描写がとても丁寧なので、人物の感情や思考にも説得力があります。

だからこそ、終盤に綴られている「いなくなった私へ」という言葉がずっしり響いてくるんだろうなと思う。

ネタバレになるんで抜粋・引用はしないけど、壮絶で理不尽でやりきれない経験をした主人公が、導き出した答えです。

この物語の締めくくりにとっても相応しい、すっごく素敵な一節でした。ぜひ読んで確かめてほしいです。

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