生きてるうちに、さよならを/吉村達也 あらすじ 感想

首を寝違えてましてね。パソコンを触れなかったのです。

左側の可動域が狭くって不便でした。ふいに忘れて動かすと激痛。

首って大切ですね。頭支えてるだけありますよね。





吉村達也「生きてるうちに、さよならを」 あらすじ・感想

生きてるうちに、さよならを [ 吉村達也 ]


本屋さんで見つけて購入。

ネットで買うときはだいたい目当てがあったり、ランキングや“あなたへのおすすめ”を参考に買うので、自然と好みの作家さんやジャンルのものになります。

逆に本屋さんで買うときは初めての作家さんの本を手にとることが多いです。
なんていうか、自分の中でそれが本屋さんへ行く醍醐味になってたりします。
楽しいんですよねー。

ではまずあらすじから。ネタバレなしです。

「あなたが天国へ行った瞬間を知ってたわ。だって真夜中にきたわよね、私の部屋に。ごめんねって泣きながら…」
「兄弟、おれに黙って、なぜ先に逝った。バカヤロー!」
親友の葬式で、勝手に死者との絆を強調する自己陶酔型の弔辞に嫌気がさした会社社長の本宮は、自分自身の生前葬を企画する。
だが彼は知らなかった。
妻の涼子が重い病に冒されて、余命幾ばくもないのを隠していることを…。

「BOOK」データベースより

あらすじだけだとあんまり惹かれませんでしたが(失礼)、ネットと違って帯文も見られるのが本屋さんのいいところ。

紅白対抗文庫合戦の“どんでん返し対決”と銘打たれていて、別の作家さんの作品とともに紹介されていました。

どんでん返しって。私の大好物じゃないですか。

もちろん対決作品も購入し読みました。それはまた別記事で紹介しますね。



ではここから感想を。ネタバレなしです。

自分の中で、“どんでん返し対決”はこの「生きてるうちに、さよならを」に軍配が上がりました。

初めての作家さんでしたがクセのない文章で読みやすかったです。

“主人公の手記”という形で物語が綴られているので主人公の気持ちが分かりやすいはずなんですけど、その割にあまり主人公に寄り添えないというか……。

まぁ主人公は男性、私は女なので立場的に、奥さんのほうへ感情移入しちゃうからでしょうが、それにしても主人公が悪いヤツすぎて。悪いヤツっていうか、悪いオッサンだよ。(こら)

極端に言えばまぁ私の個人的な好みの話になっちゃいますけど、“昔気質のワンマンな社長”というキャラ設定がもう嫌い。←

で、家庭を顧みないくせに自分は家族から疎まれていると悪態ついたり、仕舞いには不倫相手に本気になったり。
しかもいい歳したおじさんだから余計に腹立つんですよね。

やっぱり悪いオッサンだわー。嫌いだわー。

なので、中盤までの生前葬云々のくだりは退屈を通り越して自分勝手な主人公にイライライライラ……。
と言ってもページを捲るスピードは落ちませんでした。読みやすくって。

これがどう“どんでん返し”を起こすのか見当もつきませんでしたが、あらすじにある通り妻の余命宣告を受けてから話の雰囲気が少しずつ、でも確実にミステリー方面(なにそれ)へ移行していって。

高まる“どんでん返し”への期待と予想に急かされ、ここからさらに一気読みでした。

もともとページ数の少ない本で、物語が動き出したのが中盤あたりから。
ちょっと物足りないなというのが本音です。

期待していた“どんでん返し”はきちんと用意されていたし、未回収の伏線もなくて綺麗にまとまっていたけど、偉そうなことを言うともう一捻りほしかったです……!
それができる設定だったと思うので余計にもったいないなぁって。

男の女々しさと女の強かさや恐さとか、表向きは成功者であるはずの主人公が真相を知ったときの虚無感とか。もっと言えば彼の孤独とかね。
そういうのをもっと感じたかったというか、せっかく描かれているのにやけにあっさりしていてもったいないなぁって。(2回目)

物語の流れから“イヤミス”的な終わりを期待していた自分にとって、ラストも綺麗におさまりすぎていてやっぱりあっさりしてた。

だってどうしても後味が悪くなる展開だったのに。個人的には蛇足とも思えるようなラストの項だった。

ラストで(私の解釈が間違っていなければ)読者にも主人公にも救いを用意していたこの作者さんは、きっと良い人なんだろうなぁと思った。

(いや、別に某イヤミスの女王が悪い人だって言ってるわけではないですからね……!断じて……!)

生きてるうちに、さよならをっていうタイトル、言葉はとても素敵で綺麗なのに、うまく機能していなくて少し残念だった。

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