微笑む人/貫井徳郎 あらすじ 感想

暑さがすでにピークなんですけど。溶ける。

まだ7月に入ったばかりなのに、エアコンフル稼働です。

幼稚園児の次男、お迎えに行くといつも汗で髪がびっしょり。ワカメ的な見た目。

皆様、熱中症にお気をつけください。





貫井徳郎「微笑む人」 あらすじ・感想

微笑む人 [ 貫井徳郎 ]


貫井徳郎さんの本は「慟哭」以来です。

ずっとタイトルが気になっていて、最近本屋さんで積まれていたので購入。

ではまずあらすじから。ネタバレなしです。

エリート銀行員の仁藤俊実が、「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を殺害。
小説家の「私」は事件をノンフィクションにまとめるべく取材を始めた。
「いい人」と評される仁藤だが、過去に遡るとその周辺で、不審死を遂げた人物が他にもいることが判明し…。
戦慄のラストに驚愕必至!ミステリーの常識を超えた衝撃作、待望の文庫化。

「BOOK」データベースより

戦慄のラストとか、衝撃作とか、最近やたら目にする。確かに引っ張られちゃうけどさ。

あんまり煽らないでほしい。単純だから期待しちゃうからさ。



ここから感想を。今回はラストに関わるネタバレをしています。未読の方お気をつけください。

「慟哭」を読んだきり全然作品を手にとっていなかったので、ほとんど初読み作家さんという感覚で読みました。

文章に特徴というかクセがないので、結構すんなり読み進められました。

主人公で小説家の「私」が、取材を経て得た情報や自分の考えをまとめたルポ形式で構成されています。

妻子殺しの犯人・仁藤が口にした「家が手狭になったから」という、到底理解のできない動機の裏にある“真実”を求め、主人公は取材を続けるんですが、これがとっても中途半端なところで終わります。

もちろん読者としても、明確な答えや結論を提示してもらえないので、もやっとする人が多いと思います。

そしてその感情こそが、どうやら作者さんの“狙い”だったよう。

読者も主人公「私」も、わかりやすいストーリー・答えを探し求めている。

それを見つけて、わかったフリをして、自分を納得させている。それが本当に真実かどうかわからないのに。

そんな私たちを見て、嘲笑っている「微笑む人」と、作者さん。……という解釈をしたんですけどどうですか。

「わかりやすいストーリーを読んで面白いですか?それで満足ですか?」とでも聞かれてる気分。

それで「はっ!」ってなる(説明ヘタか)人もいるだろうし、その奥の“永遠に見えない”真実にぞっとする人もいるだろうし、そこにこの作品の醍醐味というか、楽しみ方があるんだと思うんだけど、私は読後何も残らなかった。

モヤモヤするー!っていう憤りもなかった。たぶん、最後まで物語に入り込めなかったからかなと思う。

おかしな動機に疑問も持たなかったし(罪を犯す人はだいたいがおかしな思考なので理解しようと思わないので)、犯人の人物背景にも興味がわかなくて。

だから主人公と同じ気持ちを味わえなかった。そしたらこんな、何も残らない読後感というもったいない事態に。

でも不思議なことに、一気読みしたんですけどね。他の作品も読んでみようかな。

すっきりする結末が好きな人は、この本は読まないほうがいいですよー。

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