春から夏、やがて冬/歌野晶午 あらすじ 感想

運動会がありました。思ったより快晴で日焼けしました。

この春に転校・転園した息子たち。

こちらの地域は幼稚園と学校合同での運動会で、1回で済むからラッキーでした。

次男くん、1位をとりにいったかけっこで安定のビリ。かわいい。最高。(バカ親)

終わってから、「疲れてたから手を抜いた」「本気で走れば1番やけど」などと平然と言ってのける次男。

その言い訳(負け惜しみ)、昨年も聞きましたけど。

そろそろみっともないからやめようね。ろくな大人にならないぞ。←





歌野晶午 「春から夏、やがて冬」 あらすじ・感想

春から夏、やがて冬 (文春文庫)





最近、秋がないですよね。

数日前まで暑かったのにいきなり寒くなったりして、中間の季節がないように思います。

ということでこの本を選びました。(完全にこじつけ)



まずあらすじから。ネタバレなしです。

スーパーの保安責任者・平田は万引き犯の末永ますみを捕まえた。
いつもは容赦なく警察に突き出すのだが、ますみの免許証を見て気が変わった。
昭和60年生まれ。それは平田にとって特別な意味があった―。
偶然の出会いは神の導きか、悪魔の罠か?動き始めた運命の歯車が2人を究極の結末へと導く!

「BOOK」データベースより

「葉桜の季節に君を想うということ」に似た雰囲気の表紙。

同じ出版社さんから出てるからかな?

タイトルも少し似ているような似ていないような。

内容は全く関係ありませんけどね。思わせぶりですみません(?)





ではここから感想です。ネタバレなしです。

ずーっと暗いお話でした。タイトルが冬で終わってるのが全てです。(私見です)

秋がないのも意味深ですね。(私見です)

予測が簡単についてしまう展開と描き方なんですが、歌野さんがこのまま終わらせるわけがない!と疑いながら読んではいたものの、「そうきましたか」っていう結末。

これまでの世界が色を変えて、まぁ血の気が引きましたね。

読者という立場で知った真相(とも言い切れないけど)だからよかったものの、これを主人公の立場で聞かされていたらと想像すると、ぞっとします。

でもミステリーとしては、このつくりはどうなんでしょうかという疑問は残る。

ぎりぎりフェア。いや、ぎりぎりアンフェアです。どっちだ。

納得いかない・モヤモヤしちゃうっていう読者さんもたくさんいるかも。

内容に触れないように書くのが難しいんだけど、わたしは嫌いじゃないかな。

このラストに行き着くまでの、主人公二人の描き方が絶妙で、こんなラストも頷けたというか。

出会い方、お互いの境遇、その後の関係性を見れば、親しく信頼する間柄、というにはあまりにもお粗末なのに、何故かお互いが救済の手を差し伸べようとする。

それが読んでいて不思議だった。両者に対して、「たったそれだけのことで?」と不思議だった。

何もかも失った人と、優しさに飢えた人。

平穏とか平凡とか、そういう日常とはかけ離れた生活を送ってきた二人。

そんなだから、二人とも“人を見る”ことに対して、慎重さに欠けていたんだろうなと思う。

だからこのラストも成り立つのかな、と。

「嘘」を見抜くことはどんなに親しい間柄でも難しかったりするし。

そして、子どもを失った親の心情は計り知れない。

親の立場にない人間が安易に考えてはいけないんだよ、と彼女に言ってやりたい。

そこの読み違い、すれ違いが悲劇を生む。

ミステリーとして、というよりは、こういう人間を描いているという部分で読み応えのある作品でした。

イヤミス好きにはおススメします。

こういう読後感って、歌野さんの十八番だと個人的に思ってるので、歌野作品ってだけで(自分の中で)受け入れられるのかも。

もし他の作家さんがこの手のラストを用意してたら、また感想は変わったのかもしれません。

そういう人間なんです、わたし。

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