道徳という名の少年/桜庭一樹 あらすじ 感想

人付き合いってなかなか難しいですね。面倒だし。←最低
この歳になると、新しく出会う人と深い付き合いをとはなかなか考えられなくて。
それに、友達って頑張って作るものじゃないじゃん、気付いたらなってるものじゃん。←女子高生か。
しかも子供つながりで親しくなると、そこに純粋な”友情”は生まれにくいと思う。(自論です)。
人との距離のとり方って人それぞれ。見誤らないようにしたいです。





桜庭一樹「道徳という名の少年」 あらすじ・感想

道徳という名の少年 [ 桜庭一樹 ]


わたしのことを、なんだか面倒くさいヤツだなーと思った皆さん。正解です。
そういう面倒なことを忘れるために本はある。(自論です)。
本を読んで、荒んだ心を癒す。面倒なことから逃げる。本って素晴らしい。

そんな(どんな)わけで、大好きな桜庭作品の感想記事を。

ではまずあらすじから。ネタバレなしです。

美しい娼婦の四姉妹が遺したものは?(「1、2、3、悠久!」)。
愛するその「手」に抱かれて、わたしは天国を見る。(「ジャングリン・パパの愛撫の手」)。
死にかけた伝説のロック・スターに会うため、少女たちは旅立つ。(「地球で最後の日」)。
エロスと、魔法と、あふれる音楽!―直木賞作家が描く、甘美な滅びの物語集。
最初期から最新作までを網羅したインタヴュー集「桜庭一樹クロニクル2006‐2012」も同時収録。

文庫本裏より

この本、半分くらいが桜庭一樹さんのインタビューなんです。
作者さんとタイトルだけ見て購入したので、少々がっかりしました。
ただでさえ薄い本なんで、物語自体はものすごく短い。
もっと桜庭一樹の世界に浸っていたかったと思っちゃうくらいの物足りなさ。
そして、そんなふうに焦がれてしまう圧倒的な世界観。

ここから感想を。ネタバレなしです。

あとがきとかは結構読みますが、インタビューはそれほど興味なくて。すみません。
なので純粋に、本編だけの感想になります。ご了承ください。

この本の目次を見たときはびっくり。どの話も20ページ未満の短編。
短編集かよー!(えらそうでホントすみません)と思いながら読み始めました。
予告無し(自分のサーチ不足)の短編集には基本的に当たりが強いわたしです。(知らん)

そしてすぐに気付いたのが、表題作の本編が無いということ。
表題はもちろん「道徳という名の少年」。
目次にもそのタイトルが書かれているけど、あるのは挿絵のみで、すぐに二作目に突入。えー、もうなんだよー。とさらに毒づく。タイトル気に入って買ったのに。

それでも読み進めていくとあることがわかりました。
あんまり書いちゃうとネタバレというか、これから読む人のために詳しくは伏せますけど、
なるほどこれは、まさに「道徳という名の少年」だな、と。
何言ってんだって感じかもしれませんが、きっとこの本を読めばわかってもえると思います。

そして、これは短編集じゃなくて1つのお話でした。連作短編かな。
道徳と戦い続けた一族の何世代にもわたってのお話。

この桜庭さん特有の世界観に慣れていないと、ちょっときつい設定とか描写とか。
背徳の匂いしかしないその世界が、わずか数ページのなかに充満しています。
苦手な人はとことん苦手だろうな、と思う。わたしも人に薦めたりしません。

でもカンペキに現実世界から引き離されて、遠い場所に来たような感覚にしてくれます。
そこで見る真逆の世界は、汚いようで綺麗で、綺麗なようで汚れていて。とっても不思議。

この本を”大人の童話”と紹介しているのを前に見たことがあります。
うまいこと言うなぁと。語り口もそんな(童話的な)感じなので、読みやすいです。
でもそこここに桜庭先生らしい描写はちゃんとあって、これこれ、と密かに満足。

表紙と挿絵も”大人の童話”的な雰囲気を醸し出してるような気が。
なんかどこまでも背徳的なんだよなぁと。

徹底して1つの世界が創られていて、そういう本に出会えるのはやっぱり幸せ。本って素晴らしい。

 

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