切り裂きジャックの告白/中山七里 あらすじ 感想

風邪を引いて寝込んでいました。なかなか手強かったです。

朝起きるとマシなのに、午後から熱が出たりしてしつこい。

わたしに移した子どもたちはピンピンしていました。何よりです。(強がり)





中山七里 「切り裂きジャックの告白」 あらすじ・感想

切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人 (角川文庫)





こちらもフォロワーさんに教えていただいた一冊。

シリーズものということで、この本を読んですぐにシリーズ次作の「七色の毒」も読みました。

どちらも面白くって一気読みです。

おススメ本にハズレなし!!



ではまずあらすじから。ネタバレなしです。

東京都内の公園で臓器をすべてくり抜かれた若い女性の死体が発見された。
やがてテレビ局に“ジャック”と名乗る犯人から声明文が送りつけられる。
その直後、今度は川越で会社帰りのOLが同じ手口で殺害された。
被害者2人に接点は見当たらない。怨恨か、無差別殺人か。
捜査一課のエース犬養刑事が捜査を進めると、被害者の共通点としてある人物の名前が浮上した―。
ジャックと警察の息もつかせぬ熾烈な攻防がはじまる!

「BOOK」データベースより



実在した連続殺人鬼“切り裂きジャック”は有名ですね。

あらすじにも“臓器をすべてくり抜かれ”とあるように、扱ってるものがものだけに描写がエグイです。

苦手な方はご注意を。





ここから感想です。ネタバレなしです。

「ヒポクラテスの誓い」の感想記事にも書きましたが、この作者さんは死体の描写が上手いです。

それはもう。ちょっとかんべんして~と思うくらい。

でも“切り裂きジャック”をタイトルにももってくるくらいなので、ここ手を抜いたら意味ないのかなと思います。

猟奇性を的確に描写してこその設定なのかなと。

まぁたぶん作家さんはそんなこと考えてないだろうけど。

だって、きっと標準装備なんですよ、描写が上手いなんてのは。

普通に描いたらやたらリアルになっただけ、みたいな。

あれ、なんの話だっけ?

感想に戻ります。

“臓器を丸ごとくり抜かれる”という猟奇的な事件の背景にあるのは“臓器移植”。

ここに重点が置かれていて、その部分もとても興味深く読みました。

臓器提供をする側(ドナー)、される側(レシピエント)。

両者を繋ぐ移植コーディネーターと、移植手術を行う医師。

そしてドナーとレシピエント、双方の家族。

この全ての立場、視点が描かれているんです。死角なし。←?

それを思えばページ数なんて全然少ないんです。なのに全部もれなく書ききる技量ね。

もちろんベースは連続殺人事件・ミステリーなので、ここ(臓器移植)ばかり掘り下げられるのはなんか違うってなるだろうし、だからって全く詳しい描写がないのも物足りないだろうし。

何が言いたいかと言うと、まとめ方も上手いですねってことです。

ここまで書くとずっしり重い話になるような気もするんですが、読後感は結構さっぱりしてたりします。

この原因はエピローグのあたたかさにあります。

ある視点のそれまでの陰鬱さや哀しさがここで報われる。

それが物語全体の締めくくりにあるということで、さらに大きな救いになっているんじゃないかなと。

ページ数や内容の重み、情報量、そして読後感。そういうバランスが丁度いい一冊だったと思います。

ずっしりくる一冊でもなく、超面白い一冊でもないんだけど。(完全蛇足の感想だけども)

尾を引きたくない、でもミステリーのハラハラ感は適度に楽しみたい、そんな読書タイムにぴったりです。(褒めてます)

犯人探しはバレバレのミスリードに素直に身を任せながらも予想通りの人物でしたが、動機にはちょっと納得いかず。

でも真相が明らかになるまで二転三転する展開には楽しませていただきました。

作者さんはミスリードが上手くて(たとえバレバレでも)わざとこちらに疑わせたり信じさせたり、全ては作者さんの思うつぼなんだろうなと感じながらも、そういうの嫌いじゃないです。むしろ好きです。

シリーズ次作の「七色の毒」の感想記事もそのうち書きますので、お楽しみに!(次回予告的なものを入れてみました←)

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