「つくおき」にハマッています。皆さん「つくおき」ご存知ですか。
「つくりおき」の略かと思うんですけどね、たかだか「り」を省く意図がわたしにはわからないんですけどね、なんかかわいい(たぶんそれが全て)ので「つくおき」と呼ぶことに便乗してます。
いわゆる常備菜や野菜の下茹でとかストックのことなんだけど、今まであんまり惹かれなかったこの「つくおき」。
そもそも前日の残り物を食べるという習慣がなかったから(残るほど作らない)、少し抵抗があったんですけどね。
やってみたらものすっごく楽ちんで。「つくおき」最強ですよ。
お弁当も朝食も作るのに時間かけたくない派なんで、この「つくおき」があるだけでかなり助かる。
まぁ「つくおき」を作り溜める時間と労力は多少必要だけれども。そこは頑張ります。
前川裕 「アパリション」 あらすじ・感想
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以前感想を書きました「クリーピー」と同じ作家さんの作品。
見て下さいこの↑気味の悪い表紙。
なんか「クリーピー」と通ずるものがあると思い購入。
まずあらすじから。ネタバレなしです。
予備校講師にしてミステリー作家の矢崎には、同じく作家を志す兄がいたが、ある日忽然と姿を消してしまう。
折しも世間では二組の夫婦の失踪事件が注目を集めていた。
犯人の手がかりとして不審人物が残した声が公開されたが、それは矢崎の兄のものだった!
事件の裏で蠢く偽刑事の影。
すべての謎が一つに収束するとき人間の歪んだ本性が明らかとなる、サスペンス長編!
「BOOK」データベースより
ほら、やっぱり気味の悪さがあるでしょ。(どうしても同意が欲しい)
ちなみにタイトルの「アパリション」の意味は“幽霊・妖怪・亡霊”だそう。
これは文庫本の見開きに書いてありました。ネタバレじゃないからね。
ではここから感想を。ネタバレなしです。
前作を気に入っての2作目、となると、どうしてもその前作と比べちゃいますよね。
今回も「クリーピー」が面白かったから同じ作者さんのものを購入したんですけど、上にも書いたとおり表紙やあらすじ、帯からも「クリーピー」を連想させるような施しになってるので、まぁやっぱり比べちゃいますよね。くどくどしくってすみません。
物語の入り、プロローグからはいい感じの気味悪さを感じました。
それを持ったまま読み進めていくので、ずっとその気味悪さがまとわりつく感じ。
消えかけ忘れかけそうになるとまた別の事象がおこって気味悪さは見事に復活。(なにそれ)
「クリーピー」っぽさって言えばそのあたりかなと思います。
そもそもこの作者さんはそういう描き方が得意なのか上手いんだろう。
目に見えない何者かの悪意はそこにちゃんと存在しているのに、その正体がわからない。
わかりそうになるとフッと消え、忘れそうになるとまた現れる。
ほら、亡霊、幽霊みたいでしょ。アパリションでしょ。←
そういうアプローチの仕方はページをどんどん捲らせてくれるので好きです。
わたしが大好物の伏線はあんまり使わない作者さんなのかなと思う。どんでん返し的なものもなし。
それでもまぁ楽しめるのは、上記の“気味悪さ”の描き方が全て。
巧い。正体を突き止めなければ気がすまないもん。
で、そこまで気になって気になってページを捲ってきたんだけど、ラストが気に入らなかった。
唐突に辛口批判しますけど。結末を書いたりはしませんのでご安心を。
この結末には賛否両論あるかとは思うんだけど、わたしは“ラストそのもの”にははっきり言って文句はない。
そういう結末はままあることだし、このストーリーではそんなにこだわる部分でもないように思うし。
ただ、ミステリーとして真相の明かし方が気に入らない。
たぶん何かの本の感想記事にも以前書いたように思うんだけど、この手の真相の明かし方はすっごく興醒めしちゃうんだよなぁ。
なんかね、作者さんもうちょっと頑張ってよって思っちゃう。(何様だよってツッコミは自分でしています)
楽しないで~って思っちゃう。(してねーよって自分で打ち消しています)
なんか、ミステリー小説の醍醐味が激減するっていうか。
いやもちろん個人の意見ですからね。
もったいないなぁと思っちゃう。
そんな方法で真相を読むのはあんまり楽しくないというか、ここまでせっかくドキドキそわそわしたのになって。
そんな簡単に全部……って思っちゃう。三点リーダで濁しちゃったけども。
いやちょっと分かりづらい書き方してごめんなさい。はっきり書いてネタバレになってもあれだからさ。
直接的な結末を書くわけじゃないにしても、真相の明かし方とかは結構大事な要素だったりしますもんね。
その辺は感想ブログを書くにあたって気をつけてるんですよわたし。(何の誇示だよ)
まぁともかく。そんな結末について知りたい方は、作品を読んでもらえればと思います。←