暗黒女子/秋吉理香子 あらすじ 感想

読書の秋ですね。今年もきました、読書の秋。

日本中の読書好きが色めき立つ季節。それが読書の秋。(なんか違う感)

わたしももれなくはしゃいでいます。

それはもう、財力さえあれば本屋さんで片っ端から大人買いしたいくらいに。

まぁ、それは季節関係なく一年中夢見てることだけども。(暇人ではありません、決して)





秋吉理香子「暗黒女子」 あらすじ・感想

暗黒女子 (双葉文庫)





少し前、本屋さんですごくよく目にした作品。

手にとっては戻し、を本屋さんに行くたびにしたくせに、結局購入はネットでっていう。



まずあらすじから。ネタバレなしです。

名門女子高で、最も美しくカリスマ性のある女生徒・いつみが死んだ。
一週間後に集められたのは、いつみと親しかったはずの文学サークルのメンバー。
ところが、彼女たちによる事件の証言は、思いがけない方向へ―。
果たしていつみの死の真相とは?全ての予想を裏切る黒い結末まで、一気読み必至の衝撃作!

「BOOK」データベースより



あらすじで注目すべきは、黒い結末ってところ。

ちゃんと書いてくれていて助かります。いわゆるイヤミスですね。

もうほら、表紙からしてコワいし。イヤな感じバシバシ伝わってくるし。

イヤミス好きにはたまらない仕上がりの装丁ですね。どこ褒めてるのか。



ではでは、ここから感想を。ネタバレなしです。

初読み作家さんでございました。

最近ほんとに雑食。でも結構アタリが多くて良い傾向だと思います。(何の話)

この本、タイトル通り“黒い女子”がたくさん出てきます。はっきり言ってコワいです。

何がコワいって、「いやいや、さすがにこんな女子学生いねーよ」とは、なりきらないところ。

設定、構成なんかは少し漫画っぽかったり現実離れしているんだけど。

ほんの少しのリアルが、正体のわからない不気味さを際立たせる。バランスが絶妙。

みんなほどほどに、ありきたりに黒い。ありえる、こんな女子いたわ、って頷ける感じの黒さ。

それって、その裏側に隠したもっと黒いものを、現実でもみんな持っているの?って疑うことに繋がる気がして。

まぁわたし、もう女子じゃないので女子と関わる機会がないから、別にいいんだけどね。

女子の黒い部分に触れることも、疑うことからも、縁遠い生活を送ってますので。(ようするにおばさん)

もし自分が中高生の頃にこの本を読んでいたら、自分の中の黒いものと闘う日々を送ることになっていたかもしれない。

物語の始まりは、文学サークルの部長でカリスマ的存在だった1人の女子学生の死。

その死をテーマにした自作小説を、サークル伝統の闇鍋会でメンバーがひとりずつ発表していく。

登場人物たちの独白のように描かれた“自作小説”でストーリーは進行していきます。

みんなそれぞれ“自作小説”の中で、他のメンバーの秘密や裏の顔を暴きあい、疑い合う。

誰がカリスマを殺したのか。

その証拠となる、死んだ彼女が握っていた花と、それにまつわる数々のエピソード。

そして見事に噛み合わない証言を読者は目の当たりにし、目に見えない薄気味悪さは加速していきます。

女子学生という絶妙な、お年頃の登場人物たちが抱える、見栄だったり憧れだったりが作り出す自己中心的な自分なりの正義。

そこに明確な悪意はなくて、するとそれはものすごく最強な凶器にもなる。コワい。

登場人物たちの言動をいろんな側面から見ることになり、その受け取る印象の違いがよりコワい。

でもね、この本の見所は、やっぱりあらすじに書いてある黒い結末です。

本文中、いくらコワい思いをしようとも、さらにそれを上回る結末が用意されているということを忘れずに読んでいってほしいです。(誰だよ)

まぁその、結末やどんでん返しはそういうミステリが好きでたくさん読んでいる人には正直予想がついちゃうかも。

なのであんまり結末だけに期待しないで。(どっちだよ)

ただひとつだけ。

“イヤミス”と分類するにはちょっと、わたしには物足りなかった。(そう、個人の意見です)

もっとこう、なんというか、内面的にもっと何日か引きずられるような結末を期待しちゃってたかな。

確かに気分の良い終わりかたではないけど、それは刹那的な気味の悪さというか。

要するに、気味の悪さ・嫌な感じの種類の問題かなぁと。

湊さんのイヤミス的結末が大好きだからな。それとは少し違ったかな。

そして。

この記事を書いている途中で知ったんですけど、2017年春、映画化されるそうです。

詳しくはこちら

闇鍋会のシーンが延々と続くと思うとなんかシュール。でもコワい。どんな仕上がりになるのか気になりますね。

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