舞台 「8月の家族たち」 感想

先日、舞台「8月の家族たち」を観劇してきました。

6月5日に大千秋楽を迎えられたということで、ネタバレしても大丈夫なこのタイミングで感想を書いておこうかなと。

物語の概要やあらすじは映画とほぼ同じなので、映画版の感想記事からお願いします。

そして舞台の公式サイトはこちらから。出演者がほんとに豪華で。





ではでは早速感想を。ネタバレしてますよー。

この舞台は3幕ありまして、上演時間はなんと3時間越え(2回休憩あり)。
大丈夫かなー、おとなしく観てられるかなーと、いい歳した自分を自分で心配していましたが全然平気。

あっという間に終わっちゃった。もったいない。もっと観ていたかった。

映画で観たときはずーっと鬱々とした空気で、攻撃的な言葉も悲惨な真実も敵意むき出しでほんと“笑えない”状態だったのに、セリフと演技のニュアンス、なんと言っても“間”のとり方ひとつで、こんなに物語の印象が変わるんだと度肝を抜かれましたよ。

客席から何度も笑いが起きた。演出家さんも演者さんも天才か。

とにかくセリフ量が莫大だし、しかもその中で大乱闘もしなきゃだし、その掛け合いのリズムが半拍でも崩れると途端につまらないものに成り下がる危険性もあるわけで、計算された演出と絶妙で繊細で確かな演技力が拮抗して作り出されたあの空間は、観劇初心者の私にはもったいないくらいの最高の舞台でした。

……持ち合わせてる語彙力の全てを投入して書いたんですけど、かえって分かりづらくてほんとすみません。

どうしよう!感動の伝え方がわからない!今さら!



で、この物語の中心となるのが母と三姉妹。

特に母と長女の対決はほんと凄かった。母役の麻実れいさん、長女役の秋山菜津子さん、超絶上手い。

ヤク中で攻撃的で“私は何でも知っている”と嘯く母と、その母に多分一番似ていて強いがゆえに不器用な長女。

手加減なしの闘いですよ。演技も手加減なし。一歩も譲らずってこういうこと。

そして、地味で控えめと思いきや揺るがない強かさを秘めている次女と、自由奔放で空気が読めなくてイタイ子の“フリ”をしながら必死に孤独に背を向けている三女。

次女役は舞台よりも映像で活躍されている常盤貴子さん。役のせいもあるだろうけど、声が他の方に比べると小さくて。

すごいナチュラルメイクのはずなのに、とっても美人だった。ラストシーン、泣いていらして。照明で涙が光って綺麗でした。

どのキャラもやっぱり映画よりもっと息づいていて、舞台上の女優さんたち誰一人として欠けてはならない存在でした。

長女は母と思いっきり対峙して暴言を吐くのに、妹達には少し控えめ。
次女はおとなしくクールで、でもちゃんと言いたいことはさらっと言っていた。最後にはちゃんと気持ちをぶつけてたし。

問題(何の)は三女ですよ。三女だけは、最後まで母親には気持ちをぶつけられなかった。それがなんか悲しいというか切ないし、そこがまたよくできてるなぁと。

私も三姉妹の末っ子なんでわかるんだけど、上2人が母を責めたりしているのを見ると(それが正論でも)、自分だけはそれをしてはいけないと思っちゃうんですよね。困らせてはいけないというか。責めるまでいかないにしても、聞きたいことを聞けないとか。

まぁその分、長女に3倍くらい上乗せして責めてた感はありましたけど。

三女は全員が集まる食卓シーンでも母に無視されるし、一番最後のシーンでも独りぼっちになった母は三女の名前は呼ばない。

三姉妹が話しているところにやってきた母親に、一番優しかったのは間違いなく三女だったのに。

映画版の感想記事では、長女と三女は自業自得みたいなとこがあったので、次女だけは幸せになってほしいと書いたけど。
でも舞台版で観た後は、やっぱり全員の幸せを願いましたよね、こんな私でも。特に三女。

そこに生身の役者さん達がいて、全力でその役を生きているっていうのが伝わってくるからでしょうか。
それとも私が三女だからでしょうか。

それとも、三女役の女優さんを目当てに観劇していたからでしょうか。←それだろ



長くなったので、ちょっとだけ書きますね。私のお目当て(言い方)だった、三女・カレン役の音月桂さん

かなりの良席だったので、目の前でクルクルクルクル動くカレンを観させていただきました。

登場シーンはずーっと長女に向けての自分語りなんだけど、声も表情も動きもクルクルクルクル変わっていって。

緩急自在な台詞回しでダレないし飽きないし、早口なのに聞き逃すことなんて絶対にない明瞭な発声で。

カールしたふわっふわの髪と綺麗で長い脚と、それから誰にも真似できない笑顔ね。

紛れもなく天使でした。

……。

ダメだ、ただ褒めたいだけなのに書けば書くほど見る者を不安にさせちゃう文章になっていく気がする。

ただのファンなだけなのに。褒めれば褒めるほどなんだか自分が危ないヤツのような気になってくるのは何故だ。(天使とか言っちゃうから)

ドラマや映画にたくさん出て欲しいなぁと思う反面、絶対舞台向きの華と演技力と声だなぁとも思ったり。

というわけで(無理やり)、お目当ての女優さんも観れたことだし、とっても満足のいく観劇となりました。

いつも以上の長文にお付き合いくださりありがとうございました。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です