彼女がその名を知らない鳥たち/沼田まほかる あらすじ 感想

映画「SING」を観ました。もちろんレンタルDVDだよ。

こどもたちが気に入っていて、先日二回目のレンタル。

一回目のときは忙しくてわたしは観る時間がなかったんだけど、今回は長男くんが観ていた時に一緒に。

すっごく面白かったです。コアラ(役名すみません)がシュールで好き。

感動&楽しいポイントはもちろん動物たちが歌うところなんだろうけど、全く別のところが一番のお気に入り。

ネタバレになったらあれなんで詳しくは書きませんけど、見た人にはわかってもらえるように書きますね。

コアラが洗車するところです。最高。めっちゃシュール。

ヒツジ(役名すみません)との友情を大真面目に描いてるはずが、すっごくくだらない。(褒めてる)

くだらないことを真面目にされるの、だいすきです。





沼田まほかる 「彼女がその名を知らない鳥たち」 あらすじ・感想

彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫) [ 沼田まほかる ]

こちら初読み作家さん。

インスタでよく見かけたお名前で、“まほかる”って珍しいからすぐ覚えた。

しかも皆さんの感想見てると、どうやら後味悪い系の作品が多いみたいで。

イヤミスは大好物なので読まなきゃと購入。謎の使命感。



そんなわけでまずあらすじから。ネタバレなしです。

八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。
下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。
彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。
そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。
「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。
衝撃の長編ミステリ。

「BOOK」データベースより



この作品、2017.10.28、映画が公開。

こうなると公開前に読みたくなるのが読書家の性。(私見です)

出演は蒼井優さん・阿部サダヲさん・松坂桃李さんに竹野内豊さん。豪華。

とりあえず映画の公式ホームページ貼り付けておきますね。→映画「彼女がその名を知らない鳥たち」





では。ここから感想を。ネタバレなしです。

うんうん、後味悪いね。(褒めてます)

後味というか、読んでいるさなかから感じ悪かったもんね。(超褒めてます)

まず主人公の十和子。彼女が毛嫌いしている(でも一緒に住んでる)陣治。

彼女から見る陣治の描写がそれはもう汚らしくて執拗で嫌悪感たっぷり。

でもそんなふうに陣治を見下している十和子こそ、読者から見ればとってもクズ。

そのあたりの彼女のクズスペックは読んで確認してください。

そのほうがとっても嫌な気持ちになりながら「このバカ女め」と思えます。

この“嫌な感じ”の二人が主人公なので、空気感ももちろん“嫌な感じ”にできあがりますね。

十和子は自分から破滅に向かっているし、ずーっとじめじめネチネチしている。

陣治もなんでそんなにクズ女(こら)がいいのかわからない。

他にも主要登場人物はいるけど、全員もれなくクズで最低な人たち。

読んでて救いがない。息抜き的な、和むシーンやまともな人が皆無。珍しい。

でもこの徹底さが嫌いじゃないし、イヤミスは作中こうでないとなって思ってる。(私見)

登場人物に感情移入したり自分と重ねて読むのが好きな人はかなり辛い読書タイムになるんじゃないかな。

わたしはどっちかというと、物語にはのめり込むけれど登場人物に自己投影したり登場人物の気持ちを考えたりってことはあんまりしないので。

特にこの手のストーリーでは。

だからずっと客観的に楽しめたので、この空気感も全く不快ではなかったです。

でもたぶん、作者さんもわざと不快に作りこんでいると思うので(完全に憶測です)、どっぷり不快な世界にはまり込むのがいいと思います、うん。

そうすると、ラストの展開が余計に際立つしね。

あの世界、あの空気感から一転。まぁ、一転するかしないか、読み手の受け取り方で変わるかな。(なんじゃそりゃ)

一途で純粋なものに映るか、どうしようもない勘違い野郎に映るか。紙一重な気がする。たぶん。知らんけど。(自信なし)

でもわたしは好き。あのラスト。

素敵だとか、切ないだとかじゃなくて、ざまぁみろ的な感覚で。(性格悪いのは自覚してる)

あの人はこれからどうやって生きてくんだろうな、と。心配じゃなくて少しワクワクした。(性格悪すぎなのも自覚してる)

そう思ったのもやっぱり、ずっと漂っていた不快感と嫌悪感が効いていたからこそなんだけど。

あれ、わたし、楽しみかた間違ってるかな??たぶん歪んだ楽しみ方なので、なんか、すみません。←

映像化でどうなるのか楽しみ。

ラストシーン、きっと美しく描写されたに違いない。

そうじゃないと映像化する意味ないと思う。そうじゃないと、なんていうか、誰も見たくないと思うし。

あのラストシーンが美しく映ってこそ初めて救われる、そんな物語だと思うので。もちろん私見だよ。